トークショー☆

展覧会初日の1月10日、トークショーがありました。
作家の立場でこういう機会は初めてで、やたら緊張しました。
でもベテランの山部さんが中心となって、冷静に進めて下さったので、
内容がぶれず、しっかりしたお話ができたと思います。


会場は、お客さんも含め、
私たち30歳前後の世代と、20歳くらいの差がある先輩世代の方々が入り交じっていました。
出品作家の5人が順番に自作の話をして行くうち、
お互いの世代にとっての、制作のベースとなっている価値観の違いが、
重要な内容になっていきました。
先輩世代の方にとっては、何か大きな権力というか、大きな流れに対する抵抗という姿勢が、
根本的な価値観であるようでした。
対して、30歳くらいの世代にとっては、抵抗するべき何か、といえるものは無く、
あらゆる選択肢が許されている中、各自にとってのリアリティだけを頼りに、
制作の方向を選んでいるようでした。
比較してみるとやはり、いろんな意味で私たちは軽いのだな、と思います。


こういった内容の話は、本やwebなどで読んだ経験はあったし、知識としてはありました。
そういう人はたくさんいると思います。
でも今回のトークショーで、実際に制作で経験してきたことを語り合うことで、
本当のことなんやなーと、実感することができました。
腑に落ちるというのか。
この感覚は、経験しないとわからないと思う。


また、異なる世代の価値観に対して、批判的な態度を取る人は全くいなくて、
この違いを、素直に面白いなー、と受け止められる姿勢の人ばかりだったので、
本当に良かったと思います。
刺激的な批評を繰り広げるような集まりでなくて、作家同士のお話会そのもの、という印象で、
あったかい感じでした。
とても穏やかな、ギャラリートークでした。


2次会でお酒も飲んじゃいまして、
いろいろ語ったりしまして、
初めての方、久しぶりの方、いろんな方に会えて、
楽しかったです!
グループ展はやっぱり、いいねー。


そして翌日の今日は、天王寺の美術館で、いわゆる「高校展」が明日から始まるので、
教え子の作品の搬入へ。
こちらも勤め先の芸術科にとっては、年に一度の大イベント!
なんとか落ち着きました。
今週日曜までです。お近くの方は、入場無料なんで、よかったら見に行ってみて下さいな。
高校生の作品は、フレッシュだよ。